MoonWhistle体験版 ちょっとだけ詳細レポート

MoonWhistleXP体験版プレイの感想。本当は昨日書こうと思っていたのだが、例によって寝過ごした。
そのため、今更ながら拙いレビューをさせていただこうと思う。正直読みにくいであろう事を、最初にお詫びしておきます。

・オープニング

オープニングメッセージは、まさしく今現在の若者達の心の叫びを代弁していると思う。
「夢を見る事はいけない事」ある程度の年齢になった大人は、どんなに叶えたい夢があっても、それが容易には叶わない事を知っている。よく子供に「無茶な夢は見ないで堅実な道を歩め」と親は言うが、どんなに頑張っても必ず夢が叶うとは限らない現実を知っているからかも知れない。
よく「夢を見ていいのは若いうちだけ」と言われる。25を過ぎた人間が定職にも就かずに、ミュージシャンだの漫画家だの俳優だのを目指している事に対し、世間の視線は冷たい。しかしそういう人達は、夢の為に日々修行を重ね、バイトなりで生活費も賄っている。はっきりいって、普通に会社勤めをするよりも大変だと思う。そういう人達がろくでなし扱いされるのは、なんとも不条理である。
そして、苦労したからといって、必ず夢が叶うとは限らない。都会でバイトと修行に明け暮れ、就職の機会も逃し、結局夢破れ、ボロボロの状態で田舎に戻る事を余儀なくされる場合もある。残りの人生は、田舎でバイトや派遣で食いつなぐしかなくなるのだろうか。
そういう人達に対し世間は「いい年して夢ばかり追うのが悪い」と言う。現代社会では、とかく夢を見る事が悪い事のように思われがちである。
「ただ死に向かって進んでいくだけ」ムンホイ95から既に9年。ぜのんくんも作者のサスケさんも結構いい年。癌保険にも入っておかないと不安な年。このぐらいになると「死」というものが身近になってくるだろうと思う。95の頃は、まだ若かったということもあって「今から頑張れば幸せになれるかも知れない」という希望があったのだと思う。その頃は、時世的にもまだ将来に希望を持てた時代だったし。
しかし、今は将来に希望が持てない時代である。加えて、現在を生き抜く事すら難しくなっている。ワーキングプア、ホームレス、ネカフェ難民にならざるを得ない人は、夢なんか見る余裕はなく、ただ日々を生きていくだけの生活を送るのだろうと思う。それこそ死ぬまで。
普通に働いても、ある日突然解雇されたり、激務で体を壊して解雇されたり、終電まで働いても残業代が出ず苦しい生活を余儀なくされたり。
そんな人生は嫌だとは思う。しかし現実はそんなものなんだという事を、多分多くの人はわかってしまっているのだろうと思う。
人が夢を忘れず幸せに生きる事ができればいいのに、現実はそうもいかない。95版当時よりも、現状は色々な意味で確実に深刻化している。

・いじめ問題
95版では、後半のイベントでしか取り扱われなかった「いじめ問題」を、もとまちシティでのイベントで頻繁に取り扱うようになっていた。
小学生ぐらいの子供というものは単純で、力を持った人間の言う事には、善悪関係なしに納得してしまう事がある。また、多数派に属する事をよしとする、悪い意味で日本人的な部分もある。精神的に未熟で、自分で判断を下す事ができないから、とりあえず長いものに巻かれ、多数派の意見に同調する。
そのような中で、自分の意見を主張するのは、とても勇気がいることである。いじめに巻き込まれるというリスクを負ってまで自分の信念を貫くことのできる人間が、果たしてどれだけいることだろうか。
つくもが場をおさめた事で、いじめはおさまった。しかし、あの子供らの性格からして、また同じ事を繰り返すのではないかと心配になった。孤独だったハルトに味方が付いたり、色々と面白くなりそうな展開になっている。95当事は書き込みが甘かったいじめ問題を、リメイク版ではじっくりと描写する方向で行くようなので、そこの所にも期待。

・調べるとメッセージが
本棚とか食器棚とか机を調べると、メッセージが出るようになっている。入れる民家のほとんどにそういう仕掛けがあるため、調べるだけでも結構楽しめる。
テストプレイヤーの「調べるのが義務みたいになって苦痛」という声もあるようだが、個人的には残しておいて欲しいところ。
団地に住む一人暮らしの男性の生活環境が俺に酷似していたのに苦笑。確かに冷蔵庫にはジュースぐらいしか入れてないな;

・ツェータについて
本名は「りょうた」ぼくのすむまち2のりょうたがツェータに似てるなと思ったら、同じ名前だったか。何か関係があるのだろうか。
彼の家は、どうやら複雑な事情がありそうな模様。ここら辺も、イベントに盛り込まれるのだろうか?

・つくもの父親ハヤテ
まさか本当に会えるとは思わなかった。ここでも相変わらずギャンブル好きなんだな。